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Press Text

19.11.2010

フランツ・リストとドレスデン

2011年は、作曲家フランツ・リスト生誕200年です。それを祝してザクセン州立歌劇場ゼンパー・オーパーやフラウエン教会などでは、記念コンサートが行われます。/19世紀最も高名な音楽界のスタアはドレスデンで数多くの演奏、そして熱い情事を経験しました。

2011年、音楽界では音楽史上ではじめて国際的な人気スタアに登りつめたフランツ・リストの生誕200年を祝います。現在オーストリア東部に位置するブルゲンラントで生まれた天才ピアニスト・リストは、ヨーロッパ各地を巡り、数多くのコンサートを行い、 行く先々で“リストマニア”を感動の渦に巻き込みました。なかでもリストにとって、ドレスデンはとても重要な役目を果たした町です。 

最初にリストがドレスデンを訪れたのは、1840年のことでした。3月14日早朝にドレスデンに到着したリストは、彼の楽団とフラウエン教会の位置するノイマルクト広場にあった「ホテル・デ・ザクセ」に部屋をとりました。彼はまずこのホテルでプライベートな演奏会を2度ほど行いました。この演奏会のひとつは、ドレスデンのヴァイオリニスト、カール・リピンスキーとの共演で、ベートーヴェンのヴァイオリンソナタを演奏しました。そこでの聴衆の反応は、その後に行われる3月16日の公式コンサートの大成功を予知させる確かな手ごたえのあるものでした。

公式コンサートでは、名高いドレスデンのソプラニスト、ウィルヘルミーネ・シュレーダー・ドヴリアンと共演しました。はじめにリストは、マイアベーアの『ユグノー教徒』を編曲、演奏し、そのあとドニゼッティの『ランメルモールのルチア』、そして『半音階的大ギャロップ』を演奏しました。しめくくりに、リストとシュレーダー・ドヴリアンは、シューベルトの歌曲を披露しました。演奏直後、聴衆は感動のあまり静まり返り、そしてその後盛大な拍手が沸き起こりました。

メディアはこぞってリストを賞賛しました。その批評家の中には、自身の音楽雑誌『音楽新報(Neuen Zeitschrift für Musik)』を刊行する、当時まだライプチヒに住んでいたロベルト・シューマンもいました。ドレスデン公演のあくる日、シューマンはリストのライプチヒへの演奏旅行に同行しました。 このとき二人が乗ったドレスデンーライプチヒ間の鉄道は、その旅のちょうど1年前に運行が始まったヨーロッパ大陸最初の鉄道です。ライプチヒでは、リストはドレスデンほどは暖かく迎えられませんでした。理由は- 「リストがライプチヒで彼のコンサートの無料チケットを分配しなかったから」というものでした。-これに対し、リストは『ドレスデナー報知(Der Dresdner Anzeiger)』 にてお詫びのコメントを公表しました。

3月25日、リストはザクセン王に謁見するためにドレスデンに戻り、翌日3月26日には、カール・クレーゲンの家でプライベートコンサートを行いました。3月27日には、リニューアルされた「ホテル・デ・ザクセ」のホールで再びリピンスキーとシュレーダー・ドヴリアンと共演をはたしました。3月29日のチャリティマチネコンサートは、興行的にあまり成功しなかったためか、あまり知られていません。その後の1841年12月4、9、11日にも彼のドイツのコンサートツアー中にドレスデンでも客演しました。

1844年2月21日リストはふたたびドレスデンで客演し、その後にドレスデンからデッサウへの小旅行に出かけました。ここでリストはかの有名なダンサー、ローラ・モンテスと知り合います。後にバイエルン王ルートヴィヒ1世などの超一流セレブとも浮名を流すこの女性の話すことは、名前や素性から修業暦まですべて真実とは程遠いものでした。

ダンサーとしての技巧はまったく平凡なものでしたが、彼女のもつそのエロティクな雰囲気は特別な魅惑に満ちていました。二人のスタアはすぐに惹かれあい、リストが2月25日にドレスデンへ戻るときは、ローラ・モンテスも同行し、二人は「ホテル・デ・ザクセ」でアバンチュールを続けました。もちろんその間もリストはしっかりと演奏活動を行い、2月27日は今は現存しない最初のドレスデンの歌劇場ホフテアターで、そして3月1日には「ホテル・デ・ザクセ」のコンサートホール等でフレデリック・ショパンの作品を演奏しました。おそらくこのドレスデンの訪問で、リストはローラ・モンテスをとおして、ドレスデンの指揮者ハンス・フォン・ビューローやリヒャルド・ワーグナーと知り合ったといわれています。この二人は、リストの娘コジマが最初にビューローを、のちにワーグナーを伴侶に選んだので、後の義理の息子となりました。

二人の恋の火遊びはたちまち噂の的になりました。その時代のタブロイド誌によるとザクセン宮廷で行われた公式の宴に、特別ゲストととして招待されたリストに対し、リストのたくさんの女性ファンから嫉妬されるローラは招待されなかったため、怒った彼女は、リストの評判を落とすため、その宴に突然姿を現し、豪華にセッティングされたダイニングテーブルの上に飛びのり、そこで妖しいダンスを披露し、コンソメスープを侯爵のひとりの膝にこぼしてしまったとあります。そんなことから彼女による自分の名声のダメージを心配したリストは、ローラが寝ている間に彼女をホテルの部屋へ閉じ込めてしまいました。

文献によると、リストはローラが目を覚ましたときに、怒りにまかせて調度品を壊してしまうことを想定して、少なからずの額をホテルのレセプションに残したとか、またローラにパリで知れた芸術家サロンへの推薦状をもたせてやったとも言われています。

ローラ・モンテスは、リストとの情事には言及していませんが、ドレスデンについては多くの賛辞の言葉を残しています: „ドレスデンの芸術コレクションの豊かさにはとても驚かされたわ。私が思うにドレスデンに比肩できる町はたったひとつ、ミュンヘンだけ。“緑の丸天井宝物館については、 „人を迷わす不思議な力をもつ妖精が、地の下のどこかにつくった神秘的な宮殿。ここにあるすべての財宝は、魔法の力で写しだされた虚空のもののよう。そして私は私の目に映るこの眺めに呪縛されてしまっているようだわ。

“ リストに話を戻すと、その後リストは1848年ワイマールで品行方正な宮廷楽団長に就任し、ワイマールからリストは、ワーグナーに会うためにもういちどドレスデンを訪問しました。またワーグナーが1849年にドレスデンで起こった革命に参加したため、ザクセンを去らなくてはならなくなると、リストは彼の逃亡を助け、そして本来はドレスデンで上演を予定されていた彼のオペラ『ローエングリン』をワイマールで初演し、自ら指揮しました。 シュターツカペレドレスデン、ドレスデンフィルハーモニー、ドレスデナーミュージックフェストシュピーレ、ドレスデン音楽大学「カール・マリア・フォン・ウェーバー」(こちらも2011年に開校225周年を迎えます。)では、この記念の年に数え切れないコンサートでリスト生誕200年を祝います。

                              (クリストフ・ミュンヒ)

フランツ・リスト-ドレスデンカレンダー2011年(ハイライト)

 

2011年2月9日 20時開演 フラウエン教会

ドレスデナーオルゲルツィクルス-“リスト200” 曲目等:ヨハン・セバスチャン・バッハ、フランツ・リスト、アウグスト・ゴットフリード・リッターオルガン:フラウエン教会オルガ二スト 

サムエル・クムマー

2011年2月20、21、22日 20時開演 ゼンパー・オーパー

フランツ・リスト生誕200年 シュターツカペレ・ドレスデン 特別コンサート 
 指揮:クリスチャン・ティーレマン曲目等:リヒャルド・ワーグナー»ファウスト序曲«     
フランツ・リスト »ファウスト交響曲«

2011年3月16日 20時開演 フラウエン教会

ドレスデナーオルゲルツィクルス-“リスト200” 曲目等:フランツ・リスト、アルノ・ランドマン、テリー・エスケシュ
オルガン:ドームオルガ二スト      
ウィンフリード ボー二ッヒ、ケルン

2011年4月8日 19時30分開演 文化開館

曲目等:フランツ・リスト ハムレット序曲アンリ・デュティユー:チェロコンサート»チェロ協
奏曲 「遥かなる遠い国へ」«
ロバート・シューマン:交響曲第1番「春」チェロ:石坂団十郎,ドレスデナーフィルハーモニー指揮:ジョン・アクセルロッド

2011年6月1日 21時開演 ゼンパー・オーパー

ドレスデンミュージックフェストシュピーレwith アルカーディ・ヴォロドス(ピアニスト)
曲目等:フランツ・リスト

2011年7月16日 20時開演 フラウエン教会

“リスト200”- ロマン派作品曲目等:フランツ・リスト»聖エリザベートの伝説« ソリスト、MDR子供合唱団、MDRラジオ合唱団、MDR交響楽団、MDRミュージックサマー

2011年9月17日 20時開演 フラウエン教会

“リスト200”- ロマン派作品曲目等:フランツ・リスト:合唱曲作品、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベン:ミサ曲 ハ長調、フランツ・シューベルト:交響曲第7番ロ短調D759「未完成」ソリスト、シュットガルト室内合唱団、ホーフカペレシュットガルト
指揮:フリーダー・ベルニス

2011年10月5日 20時開演 フラウエン教会

ドレスデナーオルゲルツィクルスー“リスト200” 曲目等:フランシスコ・コレア・デ・アラウホ、ヨハン・セバスチャン・バッハ、フランツ・リスト、オルガン:アガタ・アウグスティン クラクフ

2011年10月29日 20時開演 フラウエン教会 

フランツ・リスト: 荘厳ミサ曲„グラーン・ミサ“ アニヤ・ツグナー、フリデリック・マイネル、エリック・シュトックローサ、アンドレアス・シャイブナー、フラウエン教会合唱団、フィルハーモ二ーッシエスオーケストラ アルテンブルグーガラ
指揮: フラウエン教会カルトン     
         マティアス・グルナート

2011年11月16日 20時開演 フラウエン教会

ドレスデナーオルゲルルツィクルスー“リスト200”
曲目等:ヨハン・セバスチャン・バッハ、フランツ・リスト、シークフリート・カルク・エレルト、マックス・レーガー
オルガン: フラウエン教会オルガ二スト     
            サムエル クムマー

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Liszt

ミクロス・バラバスによる 1847年のフランツ・リスト 
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